水虫は頭や顔にもうつる | 幼児や子どもに多い
■頭部
小児に多い、頭の水虫(頭部白癬/とうぶはくせん)
2つの種類があります
頭部浅在性白癬(とうぶせんざいせいはくせん)
いわゆる「しらくも」
- 幼小児の頭部によくみられる
- 境界線がわりとハッキリした色々な大きさの脱毛巣ができる
- 患部は乾燥性、パッと見は「円形脱毛症」のようにも見える
- よく見ると脱毛部には細かい鱗屑(白いかさぶたのようなもの)があり短い毛が残っている
- その毛を引っ張ると、痛みもなく簡単に抜けてしまう
ケルスス禿瘡(とくそう)
- 幼小児の頭部に好発
- 頭部浅在性白癬の症状ではじまり誤診によるステロイド薬の使用、細菌感染などをきっかけに炎症がひどくなる
- 頭部の脱毛部が赤くはれて膿汁で湿ってくる
- 頭髪は引っ張ると痛みなく抜けてしまう
- リンパ節が腫れることもある
治療は?
基本的には抗真菌薬の飲み薬での治療になります
ただ、例外として
軽度の頭部浅在性白癬で、乾燥性でありさまざまな理由から薬を飲めない方に限っては
抗真菌薬(イミダゾール系、カルバメート系)のぬり薬を使います
ケルスス禿瘡(とくそう)のように湿潤(しめっている)場合は
ぬり薬で炎症がひどくなり悪化することが多いので
基本は、外用薬は塗らないこと
■顔面
顔面白癬(がんめんはくせん)
- 顔面に境目のハッキリした紅斑ができ、だんだんと広がっていく
- 形は、輪のような環状~連圏状
- 上記のような環状のならないこともあるので検査によって確定する
- 「全身性エリテマトーデス」「顔面単純粃糠疹」「湿疹」などとの鑑別が必要
治療は?
抗真菌外用剤(ぬり薬)での治療になりますが
かなり広範囲に及ぶ場合は飲み薬での治療もあります
外用剤はイミダゾール系、アミルアミン系などを使用